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有吉佐和子:悪女について

悪女について
有吉 佐和子

新潮社
1983-03

おすすめ平均 

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まああ。
あまりにも有名すぎる有吉さんの本。
27人の人々がそれぞれ語るのは、「富小路公子(鈴木君子)」という
謎の死をとげた一人の女実業家について。
その話は、彼女の生まれた頃から、死ぬ直前まで
富小路公子(以下、公子)のほぼ一生を網羅している。

この27人の語り手は
公子を美しく心やさしい女性、と語る人や
あんな悪女はいないよ、とひどい目にあわされた人もいて
結局、公子自身の言葉はない。

人間はまぁ多面的なものであるから、人によっては悪ととることも
別の人間には善だったりすることもあるのだろう。
ま、この本のタイトルは「悪女について」だし、
性悪説な私がみても、まぁあなた手がこんだことするわね…という
物語です。

でも公子のすごいところは、生まれてから死ぬまで
ある意味、一貫した行動、結果的にきちんと計算された行動を
とっているところだろう。
もちろん、時には場当たり的な行動をとることもあるけれど
それは今まで周りに植え付けた自分のイメージを利用して
リカバリーしていく。
公子にとっては、男も女も周りの人間全てが小道具であったのかもしれない。
二人の息子の父親だと言われた人間も3人は現れている。
その3人の男達は、それぞれ十分なだけの金額を彼女から
奪い取られている。
偽宝石と本物を巧みに混ぜて売ったり、
儲けたお金で土地を転がして、更に儲けたり。
そして、決して自分が手を出したことは隠し通す。
利用するのは周りの人間であったり、自分の持ってうまれた素養であったり。
消え入りそうな小さな声、いくつになっても汚れなきように見える容姿。
これと相反する
必要なら自分の過去や行動や発言をさっさと塗り替えてしまう度胸。
それが巧みに人々をだます。
もちろん、嘘じゃない部分もあるんだろうけどねぇ。

黒革の手帖」の元子に足りなかったのはこういうものだったんだろうなぁ。
わたしは…とりあえず簿記から…
有吉佐和子 | permalink | comments(4) | trackbacks(1)

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この記事に対するコメント

トラバ返しにコメントありがとうございました!
「わたしは…とりあえず簿記から…」
の〆に笑ってしまいました。
なるほど元子に足りなかったのはココか。。。
うたぎくさんが「悪女について」の記事を
アップして下さったので、
改めてこちらにトラバをさせて頂きます♪
龍の目 | 2004/11/08 7:16 AM
龍の目さんv

元子はね、自分の手を汚さずに
人をゆすってお金とろうとしたからねぇ。
そうすると手にいれた情報というのが
また聞きになっちゃって、信憑性が薄れるんだ。

公子は、自殺未遂はするわ、子供ははらむは
結構自分の命張ってるな、と思ったのよー。
うたぎく | 2004/11/08 10:06 AM
こんばんは!
わたし、有吉佐和子ではこれが一番好きなんです!
次は「和宮様御留」かな。
自分の命ははってるし、なんっていうかぶれがないですよねー。
「黒革の手帖」も読んだんですけどねー、あんまり印象にないのはなぜだろう・・・。
かっこー | 2004/11/09 10:43 PM
こんにちわー。

ほんとに公子は
幼いころからぴしーっと一本筋が通ってるよねぇ。
いやぁうらやましい。

「黒革の手帖」、やっぱり男性が書いた物語なのかなぁ、と思ったり。
ドラマで見てる方がおもしろいかもしれない。
めくるめくあくどさ、みたいなのが元子にはないんだ。
うたぎく | 2004/11/10 10:54 AM
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悪女について | 龍の目 | 2004/11/08 7:17 AM
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