酒見賢一さん&古代中国のお話、ではいまいちぱっとこなかったのですが、
彼は「
雲のように風のように」というアニメ映画の原作
「
後宮小説」を書かれた方です。
(この映画は見るべきです!)
で、わたしは日本国以外に興味がないので(笑)世界史・中国史については
さっぱりわかりません。今でも。
誰かわたしに年表と地図を!
名は××字は●●なんか言われても知らないし
項羽と劉邦も読んだはずなのに、さくりと記憶を飛ばし
中国史&古典と聞けば「四面楚歌…?」というくらいの記憶力です。
楚の歌はマイナー調であって欲しい。ドナドナっぽかったらなお良し。
そもそも楚っていつの時代ですか!どこですか楚って!
中国といえばキョンシーがいる国ですよね!(←うるさい)
と、前置きが長くなりましたが。
要するにそれだけ中国史にうとくても読めた、ということでございますよ。
それだけ歴史背景やらなんやらをすっとばして読んだだけですけど。
「うぶめの夏」で最初の方に京極堂が
「呪」について長々と語ってらっしゃいました。
固有名詞にしても何でも、言葉によって表現するだけで
その相手(モノ)は「呪」がかかったことになると。
この場合「呪」というのは「呪い」じゃなくて「定義づけ」みたいなもんだろうけど
それは周りにも影響する。
言霊みたいなもんかな?
大きくわけると「呪」と「祝」がある。
そして、大地や森羅万象に対する礼がある。
その力を最大限活用できたのが、孔子であり、弟子の願回であったと。
この物語は魯国(いつでどこだよ)に
孔子がいた頃の話。
そこで孔子が出世していくきっかけとなった事件。
そして願回の物語。願回の方がメインだと思う。
今でいうスラムのようなところに住み、常に極貧。
で、ぼーっとしているように見えているのに
「論語」「史記」では孔子が一番かわいがっていたとされる願回。
だってー。願回、かわいいんだもーん。
普段、ぼぉっとしたやさ男なのに、天命を帯びてるから(?)
いざというときにはめちゃくちゃ強い。そして賢い。好みよ!
孔子が魯国の政治改革のために奔走するのも、まぁおもしろかったけど
一番面白かったのはやはり、少正卯&悪兄妹との戦いでしょう。
この悪兄妹の妹、悪子容ってのがすごいのー。
フェロモン(媚という)つかいまくって、男たちを使い物にならなくしていく。
で、めちゃくちゃ強い。
子容に殺される男達は最後はとてもいい夢(初恋の夢とか)見ながら死んでいくの!
素敵!
媚というのは、世の中の女子が多分持っているであろう、
男子を夢中にさせるモノ。
それはフェロモンであったり、モテ技術(?)だったりするんだろうけど
それらの能力を研ぎ澄まして、殺人レベルまで持っていく人たちを媚女という。
お前らの爪の垢を飲ませてくれ。
サイコファンタジー、という紹介のされ方だけど
これはファンタジーではないだろうなぁ。
考え方がわかりやすい。
話術であれ、媚であれ、
相手の気を絡めとってしまえばこっちのもの(?)という力。
その為の自分の気は、天性のものもあるだろうし
自然のモノに礼を尽くしてその力を借りたりするんだろう。
その技術が礼というものなのかな。
昔の人はちょっとしたものでトランス状態になれるみたいだし。
わたしはそういう風に読んだ。
歴史的にどうかはわからないけれど、これは面白い。
よく脱線する酒見さんの文章も素敵だ。
そしてようやく最終巻がでました。
他の本も読み直してみよかなー。
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