地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
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渡辺淳一:女優

女優〈上〉
渡辺 淳一

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いのちみじかし 恋せよおとめ
あかきくちびる あせぬまに
赤き血潮の   冷えぬまに
あすの月日の  ないものを (ゴンドラの歌)

と、いうことで松井須磨子&島村抱月のお話を読んでみることにしました。
近代女性モノの話を読んでいると必ず出てくるのが
イプセンの「人形の家」。
自立を求めて家から飛び出した女性ノラを演じる松井須磨子の名前。
このノラをめぐって、日本中の人々が賛否両論、激しく論戦し
女性は新しい時代が来たことを知った。
そして、芸術座の代表島村抱月が死んだ後、後追い自殺をした女優。
わたくしの手元にあるのはこの情報のみ。
しかも、作者は渡辺淳一だー!わー!わー!
で、感想。
わたしは松井須磨子にひとつも感情移入ができませんでした。
別にそこまで美人じゃなかったけど、男好きのするタイプ。
そして舞台に立つと人が変わったように見違える須磨子。
で、それを傘に着てやりたい放題。我侭放題。
ただの我侭ならまだいいけれど、ケチときたもんだ。
芸術座の利益は全部自分が稼いだものと思っている。

抱月はそんな須磨子にあきれながらも
驚きと憧れを持つ。
学者肌で、自分を押し殺して(?)地味に生きてきた抱月にとっては
須磨子は強烈だったんだろう。
そして自我を開放していく抱月。
わー、「彼女が俺の人生変えた」パターンだー!

だけど、この抱月がすごいキュート。
須磨子に書いたラブレターなんてすごいかわいいの。
結婚していた抱月は、須磨子とのスキャンダルで劇団を追われ
新しい劇団を作り上げるんだけど
それもなんかいじいじしたりもじもじしたり
でも、影ではしっかりやってて、とてもいじらしい。

須磨子の我侭に劇団員がキレて、辞めたり
そういうことの盾になり続け(というか須磨子に強く言えないだけか)
「痴人の愛」のナオミみたい。須磨子が。

だけどその噂を耳にしてる奥さんはたまったもんじゃないだろうなぁ。
最期の方には奥さんに理解がない、抱月がかわいそうみたいなことを
周りの人間は言うんだけど。
それもちょっと違うんじゃないのかなぁ、と思った。
負け犬にやさしいアテクシ。

須磨子はほんとはものすごいオーラがあったんだろうけど
ここでそこまで書かれてないような気がしたのが残念。
「周りの人間にはわからないがこれが男女の愛だ」みたいなことを
淳一は語るけれども
その辺がわからなかったのは、私がある種の男性作家に冷たいからかしらね?

ただ抱月はほんとにかわいい。
男の作家が書く女性には共感できない部分が多いけど
男性はやっぱり男性作家が書くとうまいのかなぁ。

女優〈下〉
渡辺 淳一

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この記事に対するコメント

おぉ、「女優」を読んだのねー。
わたしは初期の渡辺淳一はじつはけっこう好きでした。
評伝ものなら
「花埋み」いまなら「遠き落日」が新札関係で読みやすいかも。(野口英世です)
どっちかというとどうしようもない、男を書くと納得してしまうのですよー。
かっこー | 2004/12/22 7:45 AM
かっこーさん★

そうなの!こないだ、かっこーさんが言ってた
その次の日かなんかに大人買いを…。
今は「こくりこ」読んでるの。
「花埋み」も買いました。
「遠き落日」は本屋に揃ってなかったのでまだなのー。

つっても淳一には「失楽園」のイメージしかない(笑)
医療系とかおもしろいらしいねぇ。

うたぎく | 2004/12/22 10:49 AM
hayateです。

寒いですねー。京都はもっと寒いのでしょうね。

渡辺淳一先生には、お仕事で何度かお会いしたことがあります。医療にはかなり熱いものをもっていらっしゃるのが印象的でした。とっても人のいいおじさまです。

だから、医療系は面白いと思いますよ。
hayate | 2004/12/26 12:23 PM
hayateさん。

あらー、淳一に(←なれなれしい)会ったことがあるんですねぇ。
お仕事の関係で??へぇぇー。

確かに「失楽園」でも二人が死んだ後の部分は
医者じゃなきゃ書けないよなー、と思ったり。
まぁ、一気に手をつけないように
ゆっくり読んでいこうと思います。


うたぎく | 2004/12/27 1:59 PM
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