地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
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有吉佐和子:乱舞

乱舞
有吉 佐和子

集英社 1980-01

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「連舞」の続き。
家元の夫を亡くしたばかりの秋子が目にしたものは
欲望渦巻く跡目争いの世界だった。
家元の夫は精力的に飛び回り、母親の寿々は厳しい師匠。
そしてアメリカから帰ってきた妹、千春は再び天才舞手として。
秋子はそれらを束ねる家元夫人として
一家は絶妙なバランスで暮らしていた。

そこに夫の家元が車の事故で突然死。
その車に同乗していたのは彼の子を身篭った芸者。
葬式のばたばたが過ぎたあと
梶川流の人間が集まった場所で、跡目争いの火蓋が落とされる。
次々と現れる「家元の種」。その背後にいる実力者達。
そんな夫の裏切りにも静かに傷つきながらも
更に秋子を追い詰めるのは、寿々と千春までもが
家元」に名乗りをあげたこと。
まるで人が変わったように狂奔する妹。
昔から結局「家元」が全てだったのかと思わせる母のそぶり。

そんな中で、秋子の心も定まって・・・。

「連舞」からぶっ続けで読むと
秋子の成長ぶりがすごい。
最初は、身体で家元夫人の座を奪った、踊り下手なのに・・・などと
陰口も叩かれていたけれど、
やがて舞も上達し、それが自信にもなって
どんどんと家元夫人としての貫禄を身につけていく。
次期家元を巡る争いの中でも、
政治的手腕を発揮する。格好いい〜

そんな中、初恋の男であり、千春の夫となっていた男が
「舞台がいくら素晴らしくても楽屋裏がこんなにぐちゃぐちゃなんて
 芸術とはいえないよ」と言うのだが
「だからこそ、芸術なのだ。こういうぐちゃぐちゃを乗り越えて
初めて舞台に立つ資格がある」
と答える場面があるのね。
それと合わせて、舞台用のメイクをクレンジングするシーンが出てくる。
きれいに厚化粧をした顔はクリームを塗りつけると
どろどろになる。色んな色が混じって、汚い色になる。
そこがすごく象徴的だった。

わたしは「発表会」などがあるような習い事をしたことがないのだが、
ピアノやバレエ。他に何があるのか庶民には思いつかないけど
そういうハレの舞台を経験していく人間と
そうじゃない人間と、何か違うかもしれないねぇ。
それは学校の発表会じゃダメで。
一番の綺麗な格好で挑むこと。晴れ舞台を踏む事。
ひょっとしたら女子には大事なことなのかもしれない。
日常でも、晴れ舞台がある人間には、裏舞台がある。
日々に埋没して舞台のない人間もいる。そりゃ私なんだけど。
なんとなくそういう事を思いました。


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