地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
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瀬戸内晴美:色徳

色徳 上 (1)
瀬戸内 晴美

新潮社 1977-12


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女千人斬り★
下の「女徳」の続きものとも思われるこのお話。
智蓮尼のパトロン(?)として登場した、鮫島六右衛門の一代記。

代々続く商家の息子として生まれた六右衛門。
子供の頃に初めて女中と経験してから、
その女性経験は途切れることなく、
70を越した今までで1000人を超える女性達と遊んできた。

あるときは、祇園町や宮川町。大阪の宗右衛門町。
素敵な妓が出たといえば、どこへでも遊びに行く。
当時珍しかった馬車や車を乗り回し
二股三股は当たり前。
男前で、お洒落で、お金を使う六右衛門はどこへ行っても人気者。

女好き=成功する、という帝王学があるかどうかはさておいて(笑)
この六右衛門も実業家としても成功する。
時には株で大損したりもするけれど
何か成功の星でも取り付いてんのか、
毎回不死鳥のようによみがえる。

まぁ金持ち=ケチというのを違わず、
六右衛門はお金の使い方にも一家言持っていた。
女と遊びまわっていても
六右衛門にとっては、お金が大事なものだった。
女にお金を使っても、それを使いこなせる器量を持った女じゃないと
六右衛門はお気に召さない。
ただ、彼の持論には「女の気持ち」というものが入ってなかった。

数多くの女と接すれば、そこには同じ数の女の人生がある。
嫉妬して家に乗り込み大暴れする女。
六右衛門の教育を飲み込んで一財産築き上げた女。
流浪の末に、遠い地で娼婦となった女。
幸せな結婚をした女。自殺した女。
芸妓やプロの娼婦もいれば、素人の女も。

女達は、六右衛門以前、以後って感じだ。ビフォア・アフター。
それぞれの女達の何かしらの人生の鍵を握ってしまう六右衛門。
それは、六右衛門のいう「金の力」だけではないだろう。
女達の言う「愛」を六右衛門は信じていたのか、どうか。

多くの女の人生に彩られた六右衛門。
六右衛門の一代記と読むか
それとも六右衛門を鏡にして、女達を見るか。
六右衛門が実在したかどうかは調べがついてないんだが←誰
六右衛門が生きた時代。そして、芸妓達の生き方。
女の人生。
全部こみこみで
勢いがあって、おもろい小説でございます。


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色徳 下  新潮文庫 せ 2-9
瀬戸内 晴美

新潮社 1977-12


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この記事に対するコメント

はじめまして。
女徳、色徳、両方にTBを打たせていただきました。どちらも周りに読んでいる人がいないのでちょっと寂しい……
文章が綺麗で、とても好きな作品です。
海明 | 2006/03/08 5:36 AM
はじめまして。
コメントありがとうございます。

「女徳」はよく本屋にも置いてあるけど
「色徳」はなかなか置いてないんです。
廃版に近いのかもしれない…。
みんなに読んで欲しい本なんですけどねぇ。
「女徳」は女で「色徳」は男。
その「徳」のとらえかたが違うところが面白いですね。

また来てくださいませー


うたぎく | 2006/03/08 10:33 PM
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