地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
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有吉佐和子:助左衛門四代記

助左衛門四代記
有吉 佐和子

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助左衛門四代記

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紀州に古くからある旧家。
そこの代々当主、そして、それを影から支えた女達の物語。
最初の初代助左衛門の父親、垣内文左衛門の頃。
当時の男らしく、自分勝手な亭主関白。
その八つ当たり対象はもちろん嫁。
泣き叫ぶ赤ちゃんの世話と、旦那にむかついていたその時、
一人の巡礼者がやってくる。
たまたまムカムカしていた彼女は、ふっと棒切れを投げた。
その棒が、巡礼者の連れていた一匹の白い犬にあたり
打ち所が悪かったのか、その犬は即死。
怒った浮浪者は彼女に
「この家を7代までたたってやる!」と叫ぶ。
時に時代は江戸時代。
生類哀れみの令がようやく終わった頃。

その後、家継となるはずだった長男があっけなく死んでしまう。
垣内家にかけられた「白い犬の呪い」は、
何時の間にか村の知るところとなる。
ところが、この文左衛門。
「7代まで呪うっつーことは、7代まで家が続くっつーこっちゃ」
と前向き。
文左衛門は、そのまま、垣内家を庄屋格にまで持ち上げる。

そして、その後生まれた初代助左衛門。
その頃は、紀州と泉州の間で山争いが起きる。
それに悩む初代助左衛門に、妻の妙は次々と妙案を出して解決する。
それも効を奏して、柿内家は更に勢力を増す。
この夫婦の長男は普通の成長していたけど、
妙は、「長男はだめだ」という垣内家の呪いを理解し、
長男を分家させ、次男に二代目助左衛門を継がす。

そして二代目助左衛門が嫁にもらったのは、
紀州徳川家の血をひく円。
女中まで引き連れて嫁入りした円は、
垣内家の名前こそあげたが
紀州のど田舎の垣内家にはかなりそぐわない嫁だった。
そんな中、二代目助左衛門は、干ばつ対策の貯水事業に乗り出す。
これもまた大成功。垣内家はまたその名を高める。
一方、お姫さん暮らしが抜けない円は、不注意で
長男を死なせてしまう。怒り狂う二代目助左衛門。
円は、初代の嫁、妙のもとに逃げ込みながら
ようやく垣内家の嫁として生きていく決意をする。

そして三代目助左衛門。
この三代目助左衛門の嫁探しに、母親の円は考える。
二代目助左衛門は、円などと同じく、
有名ところから嫁を・・・と思っていたが
円が目をつけたのは、村の中でも敵対関係にあった
木本家の娘、梅野。
色黒で、おてんばな梅野を選ぶことに二代目は難色を示したが
円はあの手この手で二代目や木本家を説得。
梅野を貰い受ける。
梅野も期待に添って、次々と子供を産みつづけるが、
やはり長男は、百姓騒動に巻き込まれて死んでしまう。
残りは女の子しかいなかった梅野は、
必死の思いで後継ぎを生もうとする。
このとき、三代目助左衛門は、士分格に取り上げられる。
そして紀州公へのお目見えの資格まで手に入れる。大出世。

梅野の必死が実ってか、無事に生まれ育った四代目助左衛門は
かなりの腕白坊主。
嫁も親の決める前にさっさと村の娘を孕まして結婚。
村の男達からの人望も厚い。
当時は幕末。外国の船が日本に近づいていた時代。
四代目助左衛門は、外国に、都会に行きたくて仕方がない。
でも当主という身柄ではその機会も難しい。
そこで、助左衛門は、子供に夢を託す。
まだ長男しかいなかったから、嫁に「次男を産めよ」と
プレッシャーをかける。
それを真に受けた嫁は、お百度参りを行い、その途中で死んでしまう。
惟一人の長男も、城に落ちた雷に巻き込まれ生死不明となってしまう。

四代目が後妻にもらった八重は、超インテリ女。
江戸で暮らした経験が,紀州の田舎にそぐわなかったのか
垣内家の中では浮きまくる存在に。
それでもしっかり後継ぎを産む。
四代目は、外国への憧れを捨てきれず、
小船で黒船まで行き、ロシア人と喋るという経験までする。
そのためか、五代目には、家に縛られて欲しくない、と
代々続いた庄屋の役目も返上。
五代目助左衛門を東京に遊学させる。

しかし五代目助左衛門は、勉強は大好きだったが働く事を知らず、
代々築いてきた遺産をただ食べるだけという
典型的地主の生活。
嫁に入った玉緒が、呆けてんのかやな性格に磨きをかけた姑の世話など
垣内家をきりもりする。

そして彼の息子である六代目は、東京に出てしまい
研究職の仕事をし、普通のサラリーマン生活を始める。
鈴木梅太郎とともに、ビタミンAを発見するも
やはり早死に。
嫁は、そんな田舎の旧家なんて知らない現代的な娘。
彼女のやり方に対しては、垣内家は反発するが
所詮田舎にいる人間として、手足がでない。

そしてその六代目が残したのは娘だけだった。
本来なら七代目になるはずのその娘は
第二次世界大戦が終わったあと、
さっさと新聞社勤務の男と結婚し、アメリカへ行ってしまう。

垣内家を守ってきたのは、六代目の弟だ。
ただ、彼にも子供はいなく、
木本家の当主と、地味に囲碁や将棋にあけくれる毎日。
ふとしたきっかけで、垣内家の歴史を調べ始めた、というお話だ。

最後、この二人が囲碁をしているときに
7代目(娘)の結婚報告のハガキが届く。
養子をとるわけでもなかったので、
つまり、ここで垣内家は終わってしまうのだ。

ちなみに、わたくしも別に旧家でもなんでもないですが
古い言い方をすると総領娘でございます。
戸籍法とか日本の「家」主体の考え方とかもちろんあるんだろうけど
うまい事男の子が生まれた家っていうのは
代々繋がることができるんだなぁ。
そしてそこに積み重なる歴史というものができるんだなぁと
しみじみ思いました。

・・・婿養子きぼーう!


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