地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
<< March 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -
<< 「誰も知らない」 | main | 内田春菊:あたしが海に還るまで >>

内田春菊:ファザーファッカー

4167267047ファザーファッカー
内田 春菊

文芸春秋 1996-10

おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


私は、よく娼婦の顔をしているといわれる。さまざまな仕事を経験したが、それだけは絶対にしなかったのに。ところが私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった…。多感な少女の自由を求めての旅立ちを描いて圧倒的話題となったベストセラー。


男受けよくするにはまず隙を作りましょう!などと
よくものの本には書いてございますが。
…隙ってなんじゃい。
そう思いつづけて、早二十年。←いくつからだよ。
春菊さんは子供の頃から、親に「男を誘ってる」
「お前は隙がありすぎる」と言われてきたんだそうな。
でも本人は至って真面目で(優等生だったらしいし)
何を言われてるかさっぱりわからない。

でも、痴漢に遭いやすかったり、男から誘われやすかったり。

義父(よくわかんないけど、戸籍に入ってないなら「父」じゃないだろ)は、そんな彼女につらくあたる。
このお父さんの言動はどう考えたって変だし、
傍から見てたら,多分笑ってしまうくらいめちゃくちゃなんだけど。
子供達は、殴られても何されても言うことを聞いてしまう。
それは、暴力的なものが怖いというよりも
母親に嫌われたくなかったからだろう。気に入られたかったからだ。

中学に入ってから、彼氏ができて(よく作ったな)
なぜかさっさとセックスをし、妊娠してしまう。
そこから、義父の目の色が変わる。
「つつけば流れるかもしれん」と云いながら
義娘の彼女を寝室に呼ぶ日々。
そしてそれをセッティングするのは母親だ。
拒めば、殴られる。
そして、「あいつは男が好きで仕方がないだろうから
月に1回くらい俺がやってやらな」と言いだす義父。
挙句の果てに
「お前は大学出たら俺に秘書になり、そして俺の子供を産め」と。
そんな彼女に対し、母親は女としての敵意をときに見せる。
だけど、義父と娘をセッティングすることは止めない。
彼女はことあることに、いつか母親がわかってくれる。
何か助けてくれる、私の味方になってくれるはずだと
心のどこかで信じてるんだよねぇ。

「誰も知らない」を見てから余計に、
母親っていうのは子供にとってはそういうものなんだなぁと
思うようになった。
どんな目にあっても、母親はいつか絶対助けてくれると思うんだ。

まぁ不思議で仕方ないのが、
家でこんな目に合わされて、すっかり男嫌いになるかと思いきや
高校入ったら、また次々と男をつくる彼女だ。
そして、不用意な発言や行動が増えていく気がする。

「ねぇ、なんで、わたしに声かけたの?」
「…」
「すぐやらしてくれると思ったから」
「うん」
素直でいいな、とわたしは思った


…思うなよ。

そうして、何人かの男を経て。
(義父の寝室にも呼ばれつつ)
彼女はついに家出をする。
家出をするシーンで物語は終わる。

だんだん、彼女の世界と世間(?)がずれていく。
もちろん、彼女の家が歪んだ世界であることは変わりないけど
彼女も、また別の方向にずれていく。
そして、更にあちこちにずれた男達を呼び寄せていく。

このあと、「わたしが海に還るまで」に続くんだけど
そのズレは、お話としては面白いんだが
段々理解できなくなっていくんだなぁ。
わたしみたいな人間にとっては。
ひょっとするとそのズレが「隙」というものなのかもしれないけど。
はっ、だからわたしにはそれが…?

作家別「あ」行 | permalink | comments(0) | trackbacks(1)

スポンサーサイト

- | permalink | - | -

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://utagiku.jugem.cc/trackback/266
この記事に対するトラックバック
『愛だからいいのよ』 内田春菊:著 講談社文庫 基本的に私は、作家のプライバシーにはあまり興味がない。 芸能人ならともかく、作家は作品が面白ければそれで事足りると思っている。だから顔写真を表紙にしている作家に対してさえ、「?」という気持ちが一部ある
作家と作品 〜内田春菊に思う | -- 風の結露 -- | 2005/08/12 12:57 AM
BlogPeople
■古本市場■