地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
<< November 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -
<< 「SAYURI」」 | main | 三島由紀夫:仮面の告白 >>

三島由紀夫:鹿鳴館

410105035X鹿鳴館
三島 由紀夫

新潮社 1984-12


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


明治19年の天長節に鹿鳴館で催された大夜会を舞台として、恋と政治の渦の中に乱舞する四人の男女の悲劇を描き、著者自ら<私がはじめて書いた俳優芸術のための作品>と呼んだ表題作。他に、人間の情念と意志のギャップを描く「只ほど高いものはない」、現代における幸福の不毛性への痛烈な挑戦「夜の向日葵」、六世中村歌右衛門のために書かれた「朝の躑躅」


今まで戯曲というものは、この三島由紀夫の戯曲しか読んだことがありません。
ええ、威張れることではありません。
シェイクスピアすら読んだ記憶がありません。

というのも、ただセリフだけが羅列されてんのってどうなの?
なんでわざわざ本にして読ませるの?と思っていたわけで。

でも三島の場合は全然違和感がなかった。
むしろ読みやすいと思う。
三島の小説でありがちの妙に観念的な考察やらがないから。
それだけですっきりと読めてしまう。

「鹿鳴館」は、決して今まで鹿鳴館のパーティに出なかった女主人公。
夫は有名な政治家。そして彼女に持ちかけられる知り合いの娘の恋の相談。
その恋の相手は、昔恋した男と自分の間に生まれた子供。
しかもその子供は、右翼の少年として、彼女の夫を今夜のパーティで
殺そうとたくらんでいて…。
1日、2日の物語。華やかのパーティの裏で男と女、そして正義と悪。
それぞれの心は謀に乱れながらも、パーティの幕は開く。
最後、本当に色々なことが終末に向かっていきながらの
ダンスの場面が最高だ。これは舞台で見たらいいだろうなぁ…と思う。

「只ほど高いものはない」この話は大好き。
普通の家族。でもかつて夫は浮気をしたことがある。
その傷を隠すように暮らしてきた、一見、平和な家族。
その夫のもとに、かつての浮気相手の女がみすぼらしい老女姿で現れる。
「女中でいいから使って欲しい。過去の罪ほろぼしをしたい」
最初は大反対する妻。だけど、妻はあることを思いつく。
彼女をこきつかって、死ぬまでこきつかってやる!
そうして、この家に女中としてやってきた女。
あらゆるイジメを繰り広げる妻。
が、静かに主導権は女中の手にわたり始めていた。
妻の性格の悪さも理由があって、わからないことはないから
その暴走にハラハラしつつ。
なかなかそれに応えない女中にもイライラしつつ。
でもそんな妻の知らないところで…きゃあ。怖い女!笑

「夜の向日葵」は二人の女の友情物語…なのかな。
純真でほがらかで人を疑うことを知らない幸せな女と
毒舌で、苦労した女。
この関係の妙はわかる気がする。
苦労した女の方は、苦労症だから?ついつい相談にのってしまう
手伝ってしまう。
でもそんな自分の夫が、友人と不倫していたり…
途中まではぐんぐん面白かったんだけれど、
最後のオチがよくわからなかったんだよねぇ…

「朝の躑躅」は、これはなんだろう。
貞操とお金のお話なのかな。
気高い夫人。でも財政は火の車。そこに現れる成り上がり者。
お金と引き換えに、あなたを一回抱かせてください。
そしてそれは…。

三島由紀夫は、美しく気高くて、それでいて純真な女というのが
どうも好きなんだろうなぁ。
でもそんな女達に対する悪役?の心情が手に取るようにわかるし
そういう描写をするってことは、
やっぱりみっしーもこっち側の人間なのかなぁ。むー。

人気blogランキングへ
三島由紀夫 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

- | permalink | - | -

この記事に対するコメント

最近、三島の作品の紹介が多いけど、もとから好きだったの?
今の若い人にしては珍しいかも。。。

>三島由紀夫は、美しく気高くて、それでいて純真な女というのが
>どうも好きなんだろうなぁ。
まるで僕だなー。
デミアン | 2005/12/13 8:16 AM
>今の若い人にしては珍しいかも。。。

いやいや、もう結構キてますけども。
ミシマは高校の頃からちまちま読んでたけど
没後35年春の雪公開記念一気読み。
でもちょっと飽きちゃった。笑

>まるで僕だなー。

ほーかほーか。
美しくて純真、ならわかるんやけど
気高くていいの?
うたぎく | 2005/12/13 10:54 PM
>気高くていいの?
いいと思うよ。最近の女性は、チャラチャラしたのが多すぎる。現代の風潮を考えれば、気高いくらいがちょうどいいのではないか。
なんて真面目に書いちまった。ナッハッハー!!
デミアン | 2005/12/13 11:46 PM
ほほーう。
しかし「気高い」とは現代では難しい感覚であることよ…
うたぎく | 2005/12/14 11:42 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://utagiku.jugem.cc/trackback/349
この記事に対するトラックバック
BlogPeople
■古本市場■