地味な女子の読書とか映画とか。

現在、海外暮らしのため 不定期に更新しております。本が読みたい。
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松本清張:けものみち

けものみち (上)けものみち (上)
松本 清張

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けものみち (下)けものみち (下)
松本 清張

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割烹旅館で働く31歳の成沢民子は、脳軟化症で回復の見込みのない夫・寛次に縛られた暮らしを若さの空費と考えていた。彼女は赤坂のホテル支配人・小滝にそそのかされ夫を焼殺し、行方を絶つ。直感で民子を疑った刑事、久恒はその行方を追ううち、民子への欲望を募らせ、政財界の黒幕・鬼頭の女になっていることを突き止める。人倫の道を踏み外したものがたどる<けものみち>とは。


みんな燃やしてしもうてん。
最近すっかり業の深い女の役が似合ってしまった米倉ドラマの原作ですわ。
9時のドラマはちょっと厳しくて見そびれることもあったけれど
黒革の手帖」もおもしろかったし、
今回も見ております。いや、前半いつも見れてないけどさ。

前回の「黒革の手帖」もそうだったけど
かなり現代版にアレンジされてるようですねぇ。
(とはいえ、ネタばれ注意喚起)

夫がいたころの民子に対しては
こんな夫がいたら耐えられないやろなぁと同情できるんだけど
だんだん同情できなくなる…。
松本清張って女バカにしてない?というくらい。
もっと逞しくやれるはずだ、と思うのに、
どんどん浅はかに流されていく。

民子はドラマではジュエリーデザイナーという仕事を始める。
そして多分、鬼頭の金やコネを使ってのし上がっていくんだろうけど
原作では、ただの囲い者だ。
もちろんそれじゃあドラマにならないんだろうけどさー。
あの大学生の女の子もいないし。

どんどん小滝に惹かれていく民子。
その惹かれっぷりがなんか情けない。
だけど、愛情ではないけれど鬼頭にも情があって…みたいなとこが
なんかダメだったんだなぁ。
変に肝が据わってるわりには、小滝に対しては感情を抑えられない
ガキのようだし。
もっと割り切れや!
贅沢な暮らしでも、軟禁されたような状態だったら
そんなに前と変わんないじゃん!って思っちゃうんだけど。
やっぱ違うのかねぇ?
原作の、民子の「欲望」ってなんだったんだろう。
「いつか」料亭持たせてもらうこと…?

民子のキャラはさておいて、
話の展開はおもしろい。
ドラマにしちゃうと散漫になってしまいそうなエピソードが
綿密に埋め込まれているかんじがする。
民子のシーンよりも、それを追う刑事のシーンが良かった。
なんかさびれたオーラで下品な刑事なんだけどさ。笑。
正義が云々ではなくて、民子に惚れて追いかけて、
やがて深みにはまる。

「けものみち」は動物がつけた足跡で、
山を歩く人間が道と錯覚することがある、
というのが最初に出てくるんだけど、
この小説自体が「けものみち」なのかもしれない。
民子を追い詰める刑事も途中であっけなく消されるし。笑
終り方も「そんなんアリかよ!」と突っ込んでしまうし。わはは。
燃えすぎやろ、色んなもんが。
そして小滝の最初の目的がわからないぞ…orz
黒革の手帖」と同じでラストは原作と違うことを祈ります。
あのラスト良かった。
というか、原作のままのラストだったら浮かばれないぞ。

女帝」や「女帝花舞」に出てくるような
政財界を裏であやつるフィクサー。
やっぱいるんかなぁ。いるんやろなぁ。
で、どんな形であれその力を借りて成り上がろうとする女はいるんだろなぁ。
すごいねぇ…

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